6月就職活動解禁で甥っ子(医学生)曰く「病院も立地!」という。で、今の人気はどこなの?「立川」と即答。本人には縁もゆかりもない場所にも関わらず、働きたい(おそらく住むことになる)場所としての選択である。働く、住む、訪れる、多様な人々の関心を集めてる、昨今の立川の人気は、少なからずグリーンスプリングスが契機になっている、と思う。
確かに、グリーンスプリングスで、昨年末(2022年12月)に「すみだDAY-LOCAL」というイベントをプロデュースした際に、その来場者の懐の深さ、幅の広さ、近隣の方々が足繁く通う一方でそれだけでない集客力を実感した。「すみだDAY-LOCAL」は、墨田区主催で下町のものづくり「すみだモダン」を、東京の対極にある田園都市の人々に体験してもらおう、という企画。若干、ハレーションを起こすのでは?という懐疑もあったが、これが思った以上に、盛況であった。(実際、イベント売上過去最高を大幅更新)
この意外に思われる組み合わせ、かたや、立川は子育てに良さそうな緑豊かな開発された町、墨田はご近所づきあいのある建て込んだ歴史ある町、その両方に相通づるのは、「暮らしの息吹が感じられる」生活の場所とうことではないかと思う。
折しも長引いたコロナ禍での制約と、否応なしにできた時間で、暮らす町に対しての関心が高まった。あらためてその価値を見直し評価し選択する中で、緑豊かな環境も、人々のつながりも、ともにリスペクトするべき対象であり、興味をそそる対象となった。人生のステージとしての価値を日々の暮らしの場に求めることにより、「オラが町」へのシビックプライドが醸成されてきた。そうなると、地域間競争というより、足元の豊かさという共通の価値が見出される。つまり、田園都市と下町は共通する価値観の同じ選択肢の中にある。
つまり、ここにきて、立地優位性とは、都心から何分とか駅近とか集積とか、新しい古いでもなく、そこに関わる人々の「オラが町」度合い、シビックプライドにかかってる。
-すみだDAY-LOCAL