フェアリーケーキフェアと一緒に素敵なお菓子を創って頂いた画家田中健太郎さんの展覧会。その「兆し」とタイトルされた個展の初日に、葉山のギャラリーにお伺いした。たくさんのファンの方々が来場され、田中さんはどなたとも丁寧にその作品への想いについて語られていた。
「らしさ」を自問自答されながら描かれたという作品は、どれも見るものを真っ直ぐに射抜く目を持っているように感じる。私がその目に射抜かれ沸き起こった感情は、言葉にすると「真摯」。田中さんの「生きる」こと「生きる」ものへの思いをご自分の「らしさ」として捉えて表現しようという姿勢そのものなのかもしれない。
そこには、深く行きつ戻りつ考え抜かれた果ての、澄み切った清々しさが毅然とある。それは、見るものに敢然とした「生きる」力を与えてくれるにほかならない。